食欲について[後編]〜超加工食品の罠〜

おはようございます。
昨日は昆虫の食事摂取の素晴らしさと食欲について書いていきました。

それだけの栄養メカニズムが人間にも備わっているにもかかわらず、どうして現代社会における体格の違いが出てきてくるのか。
今日はそれについて書いていきたいともいます。
この記事を読んで気になった方は是非下記の書籍を手に取ってみてください。
今までになかった食事の考え方に出会えると思います。

それではいきましょう
let’s おにぎり!

タンパク質〜ここが寿命の分かれ目〜

世界で生存しているあらゆる生物はタンパク質をターゲットとして(15%や60%)とある一定基準を求めて食事をしていることがわかりました。
しかし、環境の変化がおき、タンパク比率が大きくなる場合がありますが、その際はどうなったのでしょうか?
そうです。
「数が減少する」
ということが起きました。
タンパク質の比率が増え脂肪分の摂取量が減ることで蓄えられるエネルギーの減少からその種族の数が激減したという報告があります。
それだけではなく、カロリーに対しても実験がされています。
カロリーを4割程度減らす(人間で言えば1000kcal程度)ことで寿命が伸びることがわかりました。
しかし、それと引き換えになったものがあります。
それは
『繁殖力』
です。
長寿と繁殖はトレードオフの関係ということがわかり、現代人のダイエットブームなどが人口減少にも関わっているのではないかと考えさせられる結果ですね。
そしてみなさん気になりますよね?
・脂肪中心のカロリー制限
・炭水化物中心のカロリー制限
・糖質中心のカロリー制限
どれを中心にするかでまた結果は変わるのではないかと思いませんか?

そういった実験も『ハエ』で行っています。
結果は
『高タンパク質のハエが1番短命』
という結果になりました。
この世の中では長寿<繁殖力となっており、食事もタンパク質過多の生活はしない生物が過半数ということが分かってきました。
人それぞれの目標は様々です。
ですが、タンパク質が十分な時は繁殖経路を作動させ、炭水化物をほっしたり、タンパク質を取りつつ、長生きしたいという人であれば、断食によって長寿回路を作動させることができたという報告もされています。

現代〜破滅的な食環境〜

これだけの情報が整っているのにもかかわらず、現代の食事は
・不健康
・病気
・不平等
・環境劣化

を引き起こしているのだろうか。

この書籍では『NOVAシステム』といった加工食品のレベル分けをしています。
グループ1:食品の長期保存、簡易調理のための加工
ex)缶詰野菜、ローストナッツ、乾燥豆etc.
グループ2:下ごしらえ、風味付けのための加工
ex)バター、メイプルシロップ、塩etc.
グループ3:缶詰、瓶詰め
ex)砂糖で味がついたナッツ、塩漬けの肉、パンetc.
ここまでは昔からある加工方法であり、健康に害を与えたとは考えにくい。
グループ4:ペンキやシャンプーと同じ「工業製品」
↑これがやばい、食材を水素化、加水分解などを行い、脳に訴えかけます。これらの添加物の多くが農耕由来ではなく石油などに由来する化学物質ということです。

実際に、「プラスチック」、「殺虫剤」、「除光液」と同じ原料のものを食べていたりします。
そしてそういったものは表示する必要性がなく
「合成香料」といった形で隠されてしまいます。
同様に日本ではトランス脂肪酸の表示義務がないので、どのくらい入っているかわかりませんよね?
そういった表示を回避する方法が結構あるということです。

そして食欲のコントロールは『タンパク質欲』と書きました。
超加工食品において、タンパク質比率を下げることは可能であり、それを日常的に摂取することは必然とカロリー摂取は増え肥満に影響するという環境が出来上がってしまいます。
さらに、食欲を抑制する『食物繊維』や栄養素を分解する『ミネラル』や『ビタミン』も加工の過程で削ぎ落とされ、本来の形であれば大量に食べられないものも、食べられるという様になってきています。
ex)りんごはせいぜい1個が限界
→ジュースにすれば3~5個だっていける
気をつけなければいけない世の中になってきました。

金銭欲〜数セントで5ドルのシリアルができる〜

なぜそういう方向になっていくかというとやはり、『利益』が関わっているのではないでしょうか?
コスト的に
タンパク質>炭水化物という様にタンパク質はコストがかかります。
そして、タンパク質様の風味などは香料を利用して再現も可能ということらしいです。
子供時代の食べ物は大人になっても習慣になりやすいということもあり、子育て時代から食事が重要ということがわかります。
また、宣伝費に莫大な予算を利用したり、研究者たちに食品メーカー寄りの結果を出させることも金銭面を利用することで可能ということも書籍では書いてあります。

現実を考えれば、食品が売れなくなるのは利益が減るということに直接関わってくるので、なかなか載せにくいという側面もあるのかもしれません。
厚労省の日本人の食事摂取基準においても、栄養素的な表示はされていますが、減らすべき食材などの明記はありませんね。
それを書いてしまえば誰もが実践できると思うのですが…。

結果栄養素的には書いていますので、
『自己責任』
になってしまう食品業界になります。

最後に

タンパク質の必要量を評価し、その比率で適切に食事を取ることが長寿や健康に影響するということがわかっていただけたでしょうか?
必要量を評価した上でタンパク質が少ないものばかり食べているとそれは当然カロリーが多くなることがイメージできると思います。
そのために食材の知識を蓄えて、健康的なライフスタイルを送る工夫をされるのも良いのではないでしょうか?

実際のタンパク質摂取比率の詳しい考え方は書籍に書いてあります。
実践する価値はあると思いますが、これは結構食材の知識がないと実践しにくいものだと思います。

1日ぐらいであれば、僕も挑戦できそうなので、今度やってみたいと思います。

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
Good Rice!

栄養関係の記事を中心に書いていますのでよかったらそちらも見てください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA