おはようございます。
今日は糖尿病に関係する血液検査所見の話になります。よく聞くHbA1cに関しては直近の血糖がどうなのか評価が難しい場面があります。そのために他の評価項目も知る必要がありますよね?今日はそういったことに触れていきます。
それではいきましょう!
let’s おにぎり!
前にも書きましたが、僕は理学療法士なので、血液検査結果を元に患者さんに指導することはできません。知識として身につけただけなので、
「血液検査が〇〇だったんだけどどうですか?」
などといったお問い合わせは答えかねますのでご了承ください。
正常な時の血糖調節
これは今までの復習にもなりますが、正常な血糖値のポイントがいくつか存在します。
・食事による影響のない血糖値(基礎値、空腹時血糖)には日内変動がある
→具体的には午前4時が最高、午後4時が最低
・どんな食材を食べても血糖の上昇は50~60mg/dlにとどまる
→通常であれば140mg/dlを超えない
・摂食後2~3時間で血糖値、インスリンとも基礎値に戻る
このような明確な基準があり、空腹時血糖だけでは血糖値の異常を判断することが難いことがわかると思います。
糖尿病に関係する血液検査
具体的な検査項目は
・HbA1c
・糖化アルブミン
・1,5-AG
・FBS
・FFA
などが関係しています。今日は上の3つについて解説していきます。
まずはHbA1cについてです。
HbA1cとはヘモグロビン(Hb)にグルコースが結合した糖化ヘモグロビンのことです。
約2ヶ月の平均血糖値を反映する検査になっています。HbA1cの値と糖尿病合併症頻度はよく相関していて、7.0%以上では、細小血管障害の頻度が増加すると言われています。
成人のHbの約90%を占めるHbAは、正常血糖値では糖と結合していません。
高血糖になることでHbAと糖が結合しHbA1cとなります。結合して初めは血糖値が下がることで改善されますが、長期的な高血糖に陥ることで安定方HbA1cとなり赤血球の寿命である約120日存在することになります。
他にも血糖値を反映する血液検査所見があり、次の通りになっています。
糖化アルブミン
→血清中のアルブミンに糖が結合したもの。血糖コントロールとしてHbA1cよりも直近の情報が得られるため糖化アルブミンが役立つことが多い。
1,5-AG(1,5-anhydro-D-glucitol)
→ブドウ糖に似た構造をもつ物質。主に野菜や穀物などに多く含まれている。通常はほとんどが尿細管にて再吸収される。高血糖により尿中にブドウ糖が排泄されるようになると再吸収が阻害され1,5-AGも尿中に排泄され血中の濃度が低下する。
HbA1cで評価が難しい食後高血糖を反映している。
最後に
血糖値を評価する項目にも色々あることがわかっていただけたでしょうか?
HbA1cだけでみてしまうとなかなか変化を捉えることができず、患者さんの意欲も落ちてしまうと思います。
そういった時により反応が出やすいものを利用して患者さんのモチベーションを維持していただくのも大切なのではないかと僕は思っています。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました
Good RIce!