おはようございます。
今日のテーマはこちらです↓
『認知症の人が見ている世界』
これはパート2になります。
以前著者が僕と同じ“理学療法士”ということでこのブログで勉強させていただきました。
なので、今日は以前は触れなかった点を中心に書いていきたいと思います。
具体的には
- 認知症の最新事情
- 実際に認知症の患者の世界をのぞいてみよう
- みんなで考える認知症との関わり方
今回も気になるところを目次から飛んで読んでいってください。
それではいきましょう
let’s おにぎり!
目次
この数年は認知機能が低下した方々には少し大変な世の中になってきたと思います。
忘れっぽくなった人は
〇〇は大変そう。
暑い中
マスクは意識できないよね…。
と思ってくださるととても助かります。
しかし、僕もクリニック勤務ですので、読んで納得させられました。
まだまだ、精進しなくてはいけませんね。
そんなこんなで、最新事象に入っていきましょう。
いきなりですが、こんなデータがわかったそうです。
コロナ禍で地域の交流が減少して社会的に孤立した高齢者は、認知機能が低下するリスクが2.7倍になったことが報告されました。
書籍より
こんなことがわかったわけですが、原因はいろいろ考えられます。
- 訪問介護やデイサービスの中止
- 認知症カフェの中止
- 外出頻度を制限する
他にも思い当たることがありますが、いろいろ変化がありましたよね。
認知症の症状は下図のように
といったように進行していきます。
今回のコ◯ナ禍において負担が大きくなったのは認知機能が低下した本人だけではなく
ご家族さんも負担が大きくなりましたね。
ご家族さんも当然
🌀ストレス
🌀不安
🌀先が見えない未来
などにネガティブな感情を持つことでしょう。
こういったネガティブな感情を抱えつつ認知症患者と関わっていくためにはどうすればいいのか
一緒に考えていきましょう。
まずはコ◯ナで変わったことに関してまとめておきましょう。
- 基本的にマスク生活
- 外出自粛
- パーテーションを設置
- オンライン面会
こんな感じで変わりましたね。
今回は“マスク”について取り上げます。
下図は
✅マスクを日常的につけてもらう様子(左)
✅マスク生活での会話の様子(右)
になっています。
この後、認知症の人が見ている世界も引用させていただきますので、見る前に考えてからみてください。
感染症が流行っていることで、
“マスク”が日常の一部になりましたね。
しかし、認知症の方の中には
🌀マスクを外してしまう
🌀マスクの必要性がわからない
🌀マスクで相手の表情を理解できない
などといったデメリットが存在するわけです。
さてさて、次に認知症の方が見ている世界を書籍から引用させていただきます。
見る前に少しあなた自身でも考えた上でのぞいてみてください。
本当にこの書籍はわかりやすいですね。
こんな一文が書籍には載っていましたが、
認知症の人は、言葉以上に“表情”や“口調”を気にしていると言われている
書籍を参考
といったことが言われており、
マスクをつけている職員の感情を理解できない場合があるわけですね。
上図の右側も同様に
そもそも認知症の方は
🌀コ◯ナを理解していない
🌀暑いのにマスクって何?
🌀俺は風邪ひいてないのに
と考えていることもあるわけです。
僕たちの当たり前が
当たり前というわけではありません。
さて、こんな感じで今日は書いていきます。
具体的な
認知症患者の思考や行動を考えて認知症患者と安心して暮らしていける世の中を築いていきましょう。
今回は3つの事例を参考に書いていきます。
具体的には
- なぜ、暑い日にセーターを着るのか
- なぜ、お風呂に入りたがらないのか
- なぜ、レジを通り過ぎてしまうのか
についてです。
僕にとっても参考になり、これからの生活に活かしていけるような内容だったものを取り上げていきます。
では、
いきましょう。
早速具体的な出来事をから考えていきましょう。
以下は
真夏にセーターを着ているといった状況です。
ではどーぞ。
ご家族さんからしたら、
上図の状況は
🌀熱中症になってしまう
🌀夫の季節感がなくなってしまった
🌀重い病気なんじゃないか
といった不安があるかと思います。
さてさて、認知症の世界はどうなっているのでしょうか?
覗いてみましょう。
まず、初めに言っておかなければいけないのは、
本人は
本人なりに考えて行動しています。
この症状は認知症の症状で言う
『着衣失行』にあたります。
着衣失行とは、
書籍参考
麻痺もなく失認や他の失行症状もないにもかかわらず、衣服をきちんと着ることができない状態。
衣類の前後・裏表・上下が分からなくなっったりする。
この場合の解決手段として、
⭐️前後のわかりやすい服を選択
⭐️何気なくサポートする
⭐️ボタンなどは時間がかかるため控える
など、認知機能が低下していてもその人らしい生活をしていける工夫が必要です。
こんな感じで
引き続き一緒に考えていきましょう。
では次の出来事です。
最近寒くなり、東北地方では雪が降り始めましたね。
そんな中、あなたの祖母がこんなことを毎日言っています。
今日はお風呂に入らなくていいわ。
毎日お風呂に入ることが絶対的に正しいわけではありませんが、
毎日お風呂に入っていた人が突然、「入らない」と言う日が続いたらどうでしょうか?
早速みてみましょうか…。↓
本人は全く気にしている様子はありませんね。
流石に僕でも祖母が1週間入らないとなれば違和感を感じると思います。
普段何気なく入浴していると思いますが、
認知機能が低下している人にとっては入浴が負担になることを下図から見ていきましょう。
皆さん、いかがですか?
『入浴』という日常生活を細分化するといかに認知機能が低下した方にとってどれだけ大変かがわかったと思います。もう少し詳しく書いていきましょう。
- 服を脱ぐ
→🌀ボタンを外すのが大変
→🌀寒い - 身体を流す
→🌀お湯とお水の区別がつかない
→🌀最初に水が出てきて驚く - 湯につかる
→🌀思っていた温度と違って驚く - 身体を洗う
→🌀シャンプー、ボディソープの区別がつかない - 浴室から出て身体を拭く
→🌀どのタオルで拭けばいいのかわからない
→🌀使ったタオルをどうすればいいのかわからない - 服を着る
→🌀着衣失行の要素
→🌀ドライヤーなどの使い方がわからない
これだけ負担に感じる項目が多いのが、『入浴』になるわけです。
まずは相手のことを理解して上げることが大切かなと思います。
認知機能が低下してしまうと、
においを感じにくくなってしまう特徴があります。
そう言った中
🌀不潔
🌀臭う
🌀汚い
などといった感情を相手に与えてしまうと、
その感情が残って本人がさらに不安になってしまうため
家族としても、
⭐️1週間までなら割り切る
⭐️シャンプーinリンスなどにする
⭐️足湯を検討する
といった感じで生活に工夫が必要かも知れませんね。
では、次が最後の事例になります。
接客業をしている人にはもしかして次の出来事に遭遇したことがあるかも知れませんね。
最後の出来事は“万引き”です。
万引きがいけないことはもちろん本人が理解しています。
下図では、娘さんがお母さんに大きい声をあげていますね。
僕はまだこういった具体例を持った患者さんを見たことがありませんが、
書籍を読んでいくと、
確かに僕も遭遇しそうな事例だな。
と感じました。
今回の事例でも、皆さんの“当たり前”が認知症の方には負担が大きい場合があります。
最後になりますので、
もう少しお時間をいただけると幸いです。
ここ最近は定着してきましたが、
皆さんはどうでしょうか?
『マイバック』は
皆さん利用していますか?
2020年7月から買い物袋が有料化して皆さん自分のマイバックを持参して買い物する人が増えてきたと思います。
↑の件では
マイバックと買い物カゴを
間違えてしまう…。
といったことが起きているわけです。
買い物途中に記憶が途切れてしまうといったイメージでしょうか。
また、
認知症の症状として、実行機能障害といったものがあります。
実行機能障害とは、
書籍より引用
手順や段取りをこなせなくなる症状のこと。
どうしても、認知機能が落ちていても身体機能は年齢相応といった高齢者はいますので、買い物にいってこういったことが起きることは考えられると思います。
こんなときどうしたら良いのでしょうか?
僕なりの意見と
書籍を参考にしてまとめてみました。↓
- 定員さんに相談する
- 近所の人と一緒に買い物してもらう
- マイバックを利用しない
- 買うものだけではなく手順までメモに残す
といったことが考えられると思います。
あくまで、本人に悪気はありませんので、怒らないでください…。
最後に皆さんと一緒に関わり方を考えていきましょう。
考えるために良き相談相手など最近増えてきています。
僕が知らない資格などもありましたので、紹介させていただきます。
皆さん、知っていましたか?
僕は初めて知りました。
2005年から始まっているものなんですよっ
こちらはもう、厚労省が提示しているものなので、載せたほうが早いですね。
色々役割があるみたいですが、
具体的には認知症の症状に対する理解を深めサポートをすることが役割になっています。
例えば、
⭐️認知症への偏見を持たない
⭐️実行機能障害の方への買い物サポート
⭐️見当識障害の方への道案内
⭐️地域でネットワークを作る
⭐️認知症の人や家族を温かく見守る
これらをみて皆さんどう感じますか?
少しハードル高くね?
そんなことできないわよ
と思う人もいますよね?
より簡単に表現すると
“困っている人に手を差し伸べること”と理解しておけばOKかなと個人的には思います。
認知症サポーターは年々増加しているので、この機会に検討するもの良いかも知れませんね。
認知症サポーターという認知症の方や家族を支える社会的資源を見ていただきましたが、最後に改めて意識してほしいことは、
相手がなぜそう言った行動を
取るのか考える。
認知症の方の行動として、
お父さん!
何やってるの!!
おかぁ。
そんなことしちゃダメだって!
と感情をぶつけたくなることもあるかもしれません。
しかし、
認知症の方からすれば、
野菜が落ちてるな。
もったいない、もったいない
ムシャムシャ…
お財布はお風呂場でも離せないわ。
と言った様子でも、
✅観葉植物がサラダに見えている
✅過去にお金を使われた記憶がある
✅ぬいぐるみが昔のペットに似ている
などとしっかり考えて行動しています。
そこを理解した上で周りの方が声かけをするだけでも良い方向に向かってくれるのではないかと個人的には思います。前回の認知症の記事でも書きましたが、
の生活がより重要になってくるわけです。
そして、認知症の方を想った介護領域の言葉として、
『パーソン・センタード・ケア』
といった言葉もあるそうです。
ここを目標にするためにも
介護領域における寄り添った介護の阻害要因とされている
🌀人材不足
🌀賃金の改善
🌀仕事内容の改善
などは今後改善されることを願っています。
今日は認知症について考えてきました。
認知症の方がどう言った考えがあってその行動をとっているのかわかるようになると、家族や介護者としても感情を落ち着かせることができるとおもいます。
そう言った中では、
誰にでも手に取って読んでほしい内容になっていますね。
そんな中おにぎりの評価はこちら↓
同じ職業だからこんなに良い評価というわけではありません。
マンガ要素もあり、症状に関して詳しく書いてある点などから専門職だけではなく会社員の方達にも読んでほしい内容になっています。
今回の書籍から知っておいてほしい内容は、
⭐️コ◯ナ禍で認知症患者の負担が増えた
⭐️マスクやマイバックが負担になる
⭐️認知症について1人で悩む必要はない
ということでしょうか。
認知症サポーターだけではなく国としても『新オレンジプラン』と言った取り組みなども行っています。
高齢者が増えることで、認知症患者が増えることも予想されますが、
そう言った方達にもその人らしい生活が行えるような県や町にしていきたいですね。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
認知症を理解して、良き健康ライフを
それでは皆さん
Good Rice!
ポジティブな考え方を学べば
認知症への対応も良くなると思います。