おはようございます。
今日は血液検査の基礎ということで、血液検査の基準値の考え方などに触れていければと思います。
それではいきましょう
let’s おにぎり!
先に書いておきますが、僕は理学療法士なので、血液検査結果を元に患者さんに指導することはできません。知識として身につけただけなので、
「血液検査が〇〇だったんだけどどうですか?」
などといったお問い合わせは答えかねますのでご了承ください。
目次
基準値・基準範囲について
血液検査の基準値、基準範囲について名称をまとめながら表に出していきます。
1)基準個体 | 基準範囲を求めるための個人。健康の状態が、適切に定義された基準に則って選ばれた個体 |
2)基準母集団 | 全ての基準個体を含む集団。したがって、この母集団は性、年齢、飲酒、喫煙習慣、投薬などの健康に関する生活習慣が厳密に問診などで調査された集団のこと |
3)基準標本群 | 基準母集団の中で、性、年齢、生活習慣などで厳密に分類された基準個体の集団であり、この標本群を母集団として基準範囲が計算される。 |
4)基準値 | 基準標本群を基にして、それを構成する基準個体から得られた基準範囲を求める検査項目の計測値 |
5)基準分布 | 基準標本群の基準値の分布 |
6)基準限界値 | 基準範囲の上限値または下限値 |
7)基準範囲 | 基準分布を基にして、基準個体の計測値の中央値を含む95%が含まれる範囲である。統計学的に信頼性のあるn数から求めたもの |
8)観察値 | 日常の検査で観察される個体の計測値 |
すごくたくさん書きましたが、基本的には
・ある程度健康な人を決めて血液検査の基準を定めている
・集団の95%の範囲を基準範囲として定めている
程度に覚えていればいいのかなと思います。
※研究好きな人すみません。先に謝らせていただきます。
基準範囲設定時の除外要因と層別要因
基準を定める上で除外される因子もいくつかあり、その他層別の要因もありますので、載せておきます。
除外要因 | 層別要因 |
過度の飲酒 | 年齢 |
血圧異常 | 血液型 |
薬物 | 日内変動 |
経口避妊薬 | 運動 |
過度の絶食/摂食 | 食事 |
遺伝因子 | 地理的要因 |
最近の病気、手術 | 検体採取時間と体位 |
妊娠、授乳期 | 人種 |
過度の肥満 | 性別 |
過度の喫煙 | 月経週数 |
最近の輸血 | 妊娠週数 |
特殊な環境、職業 | 喫煙 |
さまざまな要因を考え、分類し基準範囲を設定していく必要があるのですが、
『過度な』といった用語が多用されており、どこまでが⭕️どこからが❌なのかはっきりさせられた状況での基準範囲であれば皆さん納得するのではないでしょうか?
なので事前に問診票などで除外要因を詳細に決定し、除外基準にしたがって個体を除外していき基準範囲を決定していきます。
実際の基準範囲
こんな感じで横軸の-2~2までの範囲がおおよそ95%でありその範囲が基準値としてなっています。
なんかこういう時-2SD~+2SD(SD:標準偏差)とかっていうんですね。
標準偏差( standard deviation, SD)とは、データや確率変数の、平均値からの散らばり具合(ばらつき)を表す指標の一つである
Wikipediaより
なので、基準値は母集団の95%を占める範囲を表したものなので、『正常値』というよりは『参考値』程度にみても良いのではないかと思っています。
→その数字を個人に無理矢理当てはめてはいけないと僕は思っています。
実際に
母集団(30~50代女性)
標本数(〇〇:今回はA~Zとして表記)
などと言った場合
こういうイメージになるのですが、
この範囲に20代女性が対象になりますかね?(笑)
理学療法やってて文献読んでますけど
「〇〇の疾患には〇〇が有効」などといったケースを患者さんに当てはめようとしたら、
患者さんが70才代、文献が30才代などといったことありませんか?(笑)
↑学生時代すごくこれで痛い目にあいました。
それと一緒で血液検査もあくまで参考程度に本人に当てはめないと数値を読み取れないかもしれないわけです。
最後に
実際に健康診断をして血液検査結果をみる回数は多いです。
結果に付属している参考値に気を落とす必要はないと思います。
しかし、今感じている不定愁訴(頭痛、めまい、貧血、アレルギーなど)は改善の余地があるため、自身の最適を目指すために、栄養に気を使ったり、運動を始めたり、お医者さんに相談するのも良いのではないかと思っています。
今後、栄養と血液検査といった内容で、血液検査の考え方もアウトプットしていきますので、よろしくお願いします。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。