ミネラルについて⑦〜味覚と血液に必要な栄養素〜

おはようございます。

今日は、亜鉛と銅についてです。亜鉛は味覚に関係していたり、銅は貧血に関係したりしています。

どちらも必要な栄養素で自分の臨床の中では亜鉛が足りていない人も中々いるのが現状です。もしよかったら読んでいってください。

それではいきましょう。
let’s おにぎり!

亜鉛について

亜鉛は鉄についで2番目に多い微量ミネラルです。体内にはおおよそ2~2.3gほどあります。

体内分布では全身に分布していますが、特に筋肉肝臓腎臓に分布していて、多くの酵素成分になっています。

亜鉛はとの関係が深く、舌に存在する味蕾の細胞形成に関与しています。味蕾細胞は約2週間サイクルで作り替えられています。

ビタミンAと一緒に摂取することで亜鉛の働きがUPします。

【主な働き】
・各種酵素の成分となり酵素反応を活性化させる
・細胞の新生により新陳代謝を向上させる
・生殖反応を向上させる
・DNAやタンパク質を合成する
・免疫反応を調節する
・味覚を正常にたもつ
・脱毛を予防する

【主な食材】

足立香代子:栄養学の基本がまるごとわかる辞典より

この他にもナッツ関係の食材も豊富ですが、牡蠣がダントツですね。牡蠣は毎日食べる系ではないと思うので、納豆やお肉から摂取していくのが良いかと思います。

基本的に亜鉛の過剰症の心配はないとされていますが、1度に2g以上摂取してしまうと、めまいや吐き気などが生じる場合があります。

【その他】

亜鉛が関与する酵素は200以上あると言われておりその一部を紹介します。

炭酸脱水素酵素酸塩基平衡、肺や組織における二酸化炭素の交換促進
アルカリフォスファターゼ骨芽細胞に多く含まれ、骨代謝に関与する
タンパク質代謝に関わる酵素カルボキシぺプチダーゼやプロテアーゼ
糖代謝に関わる酵素アルドラーぜ、コハク酸脱水素酵素
核酸代謝に関わる酵素RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、チミジンキナーゼ
アルコール脱水素酵素アルコール代謝
乳酸脱水素酵素乳酸の代謝

また、亜鉛は膵臓のβ細胞の中にも多く分布しており、インスリンとの関係も知られています。

亜鉛が不足してしまうことでインスリン合成や分泌に異常がみられるようになります。

銅について

銅は体内におおよそ72mg存在しています。

銅は、鉄を材料として赤血球中の色素ヘモグロビンが作られるときに不可欠な働きをします。

タンパク質が銅に結合すると、そのタンパク質は鉄を全身まで隅々まで運搬できるようになるんです。

銅は動物性の食品に多く含まれていますが、植物性食品にはほとんど含まれていません。

【主な働き】
・ヘモグロビン合成を補助し造血を助ける
・抗酸化に関与する
・鉄の吸収を助ける
・コラーゲンやエラスチンの生成に関与し、骨や血管壁を強化する
・皮膚や毛髪を正常に保つ

【主な食材】

足立香代子:栄養学の基本がまるごとわかる辞典より

基本的には食品に銅が含まれているため、不足することはありませんが、不足してしまうとヘモグロビンの合成が滞り、貧血の原因になります。

【その他】
銅を含むセルロプラスミンは、紫外線から皮膚を守るメラニン血管や骨を強化するコラーゲンやエラスチンの合成に働いています。

亜鉛やモリブデン、ビタミンCを大量に摂取すると、銅の吸収が阻害されるので、注意が必要です!

最後に

少しずつ微量ミネラルに触れていますが、これらの栄養素もお互いに助け合っているのがわかると思います。

もう少しで微量ミネラルも終わり、今後は疾患に対してや血液検査についての考え方などを書いていきたいと思います。

助言や質問なども随時受け付けておりますので、よろしくお願いします。
最後までありがとうございました。

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